
手書きイラストをメニュー表に取り入れるメリットって?
メニューを工夫したり、常に新メニューを出しているのに、なかなか注文に繋がらない、という皆さま。
それはお料理が悪いのではなく、お料理の良さお客様に伝わっていないのが問題かも?
写真付きや、文字だけのメニュー表にもそれぞれメリットはありますが、
イラストメニューも味があって、悪くないですよ。
外食レジェンド、すかいらーく創業者の横川氏もテレビ番組でダメ出しをしていましたが、
メニュー表を見て、ものを想像できないとメニュー表としては残念ながら失格です。
では、イラストメニュー表のメリットってどんなところでしょうか?
【メリット】
・イラストを使ったメニューが珍しいので、目立つ。
・アナログ感があり、人間味のある雰囲気や手作り感を演出できる。
・臨場感が演出できる。
・食材や盛り付けが多少違っても、クレームになりにくい。
・演出として、写真よりサプライズ感が出しやすい。
(イラストの曖昧さが良い意味で、期待感をうらぎりすぎない)
・追加注文されやすい。
(文字だけのものに比べ、心理的ハードルが少し下がる)
・人はデジタルよりもアナログの方が時間をかけて頑張って作ったように感じため、
メニューを隅々まで読んでくれる可能性が高まる。
実際に上手にイラストメニュー表が使われている例をご紹介します。
▲とんかつ・えびかつの幸せやさん
http://shiawaseya.takuan.co.jp/
(こちらのえびかつ、大好きです。衣がサクっと軽い!えびがぎっしりなのに、ふわふわ!)
▲南の島のカフェレストランNoaNoaさん
http://shiawaseya.takuan.co.jp/
(知多半島からの海を楽しみながら、モーニングからディナーまで利用できます)
▲大きなケーキ屋、ハーブスさん
http://www.harbs.co.jp/harbs/
(今や関東、関西、アメリカにまで進出した名古屋のケーキ屋さん。ランチがお得!)
もちろんデメリットもあります。
【デメリット】
・多色感のあるイラストでないと、「食べたい」という欲求を刺激するのは難しい。
・1点あたりの費用が高い。
デザインや表現という意味では、費用対効果を測りづらいですが、価値というのは演出。
その演出は小さなことの積み重ね。一流料亭の懐石料理が高くても納得するのは、
いちいち料理の説明をしたりする演出だったりする訳です。
演出の大切な要素の1つが、メニュー表であることは間違いありません。
この機会に、一度メニュー表を見直してみてはいかがでしょうか?
以前、お見積もり依頼を頂いたカフェのオーナー様は以下のようにおっしゃっていました。
「私はメニュー表に写真を載せるのがとても嫌いなのです。
味はもちろんのこと、料理を出した時に、喜んでもらえるようにと考えてるのは、
飲食店、モノづくりの方すべてにおいてそうだと思うのですが、
文字から想像してもらって、実物で驚きとか感動とかを生み出せたらいいなぁと思って、日々試行錯誤してます。
現代は情報社会なので、「あーこれこれ」といわれることも多々ありますし、
それが宣伝になってるところもあるのですが。」
これは、イラストメニュー表を採用するメリット
・臨場感が演出できる。
・演出として、写真よりサプライズ感が出しやすい。
ですね。
商品への想いをいい形で届けたいという想いを持ってお店をされているお客様や、
業界は違いますがモノづくりをされているお客様からは世界観を届けたいとのご希望を頂戴することが多くあります。
そんな想いをのせて、これからもイラストを描いてお手伝いしていきたいです。
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本日のスケッチは、老舗和菓子屋、川口屋さん(名古屋、 栄)の和菓子。
街の和菓子屋さんという感じのお店。
とはいっても、大手の和菓子屋が多く入るデパートの多い栄という名古屋の中心部にあるため、
昔からの注文のお客様の方が多いのかなとうかがえる、繁華街の一角にある不思議なお店。
この日は、季節の生菓子を三種類選びました。
色鉛筆画の奥から時計回りに
■夏衣 (粒あん)
■水藻の花 (こしあん)
■虹 (こしあん)
この猛暑の夏に涼やかさを与える、透明感の色。
混ぜて、引いて…を繰り返し色を作るものの、なかなか本物のような爽やかな色が出ず。
食べたい下心が勝り、絵を描く際の心の透明度が足りなかったようです…
不透明な今日の記録(笑)これもスケッチの面白いところ。
職人さんが時間をかけて作ったのだから、ゆっくり味わって…と思っていたのですが、
口の中で優しい甘さが広がって、あっという間になくなってしまいました。
毎シーズン買いに行きたい和菓子屋さんです。
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Summer WAGASHI, Colored Pencils , 2018